今いるのは、
Home > Blog > ピクサー・イン・ア・ボックス「ストーリーテリングの技法」11

ピクサー・イン・ア・ボックス「ストーリーテリングの技法」11

ピクサー無料講座「ストーリーテリングの技法」日本語訳その11

カーン・アカデミーで公開中のピクサーの無料講座「ストーリーテリングの技法」の日本語訳を公開いたします。

今回は、レッスン2「キャラクター」より、5つ目の動画「キャラクター・アーク」「アクティビティ4」の翻訳です。

これまでの翻訳はこちらです。

レッスン1

レッスン2

※本記事のキャプチャーはすべて、カーン・アカデミーで公開中のピクサーの無料講座「ストーリーテリングの技法」レッスン2の5つ目の動画「キャラクター・アーク」「アクティビティ4」からのものです。また、カーン・アカデミーが掲載している米Pixar社の動画教育コンテンツに許可を得て翻訳し掲載しておりますが、Pixar社が本動画に正式な日本語訳を付与した場合にはそちらが正しいため、本コンテンツの掲載を取りやめる可能性があることをご理解ください。

動画5:キャラクター・アーク

(ローマン)前回のビデオで話したように、キャラクターは多くの障害に直面します。障害は、キャラクターが自分のウォンツやニーズを満たそうとするのを邪魔します。

そのような障害に対してキャラクターが取る選択や、その結果生じるキャラクターの変化は、「キャラクター・アーク」と呼ばれます。

【キャラクター・アークとは何ですか?】

(スマイス)私が好んで考えるものは、キャラクター、障害、ゴールです。そのゴールにたどり着こうとするキャラクターは、この障害に対処しなければなりません。

障害は、そのキャラクターを本当の姿にするもの、新しい存在へと変えさせるものであり、まさにキャラクター・アークを構成するものです。

(デル・カーメン)いろいろな映画や物語を研究すると、キャラクターは、まだ形成途中の基本形のようなものから出発し、映画の最後では、それよりも高められた存在になっています。成長しているのです。キャラクターがそうなるには、成長させてくれるような試練やプレッシャーと出会わなければなりません。

(コービン)障害がなければ、キャラクターは直線上に留まったままです。障害が現れると、キャラクターをアークへと押し出し、クライマックスで直面しなければならない最大の障害にぶつかることになります。そうして、キャラクターはアークを完成させることができるのです。障害がなければ、そもそもアークは存在しないと思います。

(マディソン)『Mr.インクレディブル』の場合、オムニロイドという、とてもわかりやすい目に見える障害があります。シンドロームは、ボブを孤島に誘い出し、「これが巨大ロイドだ。テストで戦ってみてよ」と言います。そして、ボブは戦います。最初のオムニロイドとの戦いは接戦になりますが、なんとかボブは勝利します。ボブはすべてを奪われますが、勝ちます。

勝利したボブは良い気分ですが、私たち観客から見ると、ボブとロイドはほぼ互角の強さです。次にボブが誘われたときは、オムニロイドが勝利し、ボブは捕まってしまいます。ここで私たちは、障害がこのヒーローよりも大きく、学習アークを反映していることを知ります。ボブは、家族こそが自分の重要な旅であることを知る必要があります。家族こそ、ボブをヒーローにするのです。だから、

映画のラストでは、オムニロイドが再び現れますが、今度は、スーパーヒーロー一家が全員います。私たちが知りたいのは、「この家族は、オムニロイドを止められるのだろうか?」ということです。もちろん、その答えは「イエス」です。彼らは素晴らしい「インクレディブル家」です。「インクレディブル家」を止めるものは何もありません。

『Mr.インクレディブル2』まではね。

(スマイス)すべてのストーリーには、なんらかの変化があります。そして、変化が起こるのを見届けるよう強く訴えかけます。その変化は、キャラクター自身に起こる場合もあれば、キャラクターが世界にもたらす場合もあります。キャラクターの変化が大きくない場合もありますが、それでも周囲の世界に影響を与えるでしょうし、とても興味深いものです。

(デル・カーメン)〔『インサイド・ヘッド』の〕ヨロコビの場合、そのウォンツは、ライリーをいつも幸せにすることですが、「記憶のゴミ捨て場」に落ちるという障害に直面します。

これは、この映画における重大な障害です。ヨロコビの感情は、永遠にライリーに届かなくなってしまいます。ヨロコビは、「思い出のゴミ捨て場」で厳しい状況にあるときに、ライリーに起こった出来事の思い出を再生します。そして、ライリーが本当に幸福を感じるのは、悲しみのフェーズを超えたときだということを知ります。こうして、ヨロコビはライリーのニーズを知ります。

ライリーは悲しみを必要としており、ヨロコビの行動は変わります。ヨロコビは、カナシミが司令部に戻れるよう、全力を尽くします。それは、自分自身のゴールよりも重要なことです。ヨロコビが知るのは、悲しみや恐れ、嫌悪、その他いろいろな感情とともにあるときのほうが、ライリーはずっとステキな日々を送れていて、それがライリーをこの上なく幸せにすることになるのだということです。

だから、キャラクターがドアを通り抜けるだけで簡単に何かを達成するような映画を見たら、本物のように感じられません。実際、私たちは、そのキャラクターにふさわしいものとは思いません。私たちがキャラクターに求めるのは、そのために努力することです。なぜなら、人は何もせずに手に入れたものに価値を見出さない、ということを私たちは知っているからです。

(ローマン)キャラクター・アークは、キャラクターがストーリーの始めから終わりまでのあいだに経験する変化を定義します。「構造」については、さらに次のレッスンで探求しますが、さしあたって次のエクササイズでは、好きな映画のキャラクター・アークを明らかにし、自分が作ろうとしているキャラクターのためのアークを考えてみましょう。

アクティビティ4

エクササイズ4:キャラクター・アーク

パートA:お気に入りの3本の映画に戻り、それぞれの主人公のアークを明らかにしましょう。

そのキャラクターが最初に持っているウォンツは何ですか?

そのキャラクターが終わりまでに実現するニーズは何ですか?

パートB:障害を乗り越えた結果、あなたはどのように変わりましたか?

パートC:前回のエクササイズで考えた自分のキャラクターの障害によって、キャラクターはどのように変化するのか、アイデアを出してみましょう。

あなたのキャラクターが最初に持っているウォンツは何ですか?

あなたのキャラクターが最終的に実現するニーズは何ですか?


ficta onlineは、ストーリーロジックをテクノロジー化した、世界でも類を見ない最新のサーヴィスです。

これを機に、あなたの「やりたい」を「できた!」に変えましょう!

類似記事

Top