国はITの社会実装を見直すべき

本当にやらなければいけないIT化は、自治体ネットワークを自治体ごとに予算をつけずに、総務省が全国規模で配置して、その際工事をするのは地元の業者という仕立てに出来るようにすればいい。

インターネット化はセキュリティの関係上できないだろうから、毎回職員IDカードをかざして、誰がアクセスしたのか履歴を取るという流れにすればいい。つまり、IDカードの仕組みを全国統一にする。この時の仕様はFeliCaを使うで統一。コンソーシアムでやると事故るので、3社ぐらいでうまく機能按分して相互接続仕様だけ決めてやる。これはKSKで実現しているスキームだから出来るはずだ。PMは民間に委ねず、省庁の中でシステム移行経験のある職員を総務省(旧自治省)に派遣する必要がある。

毎年1.2兆円のIT予算が自治体に流れているわけだが、これがただのバラマキであるならば、今すぐ国民の利便性を中心に考えるべきである。

住民票を未だに紙で受け取らなければいけないなんて馬鹿馬鹿しい。そんなの相互ネットワーク接続で閲覧できるようにすればいい。もし、本人確認を求めるならば、自動車免許書でもパスポートでも、健康保険証でもいいはずだ。マイナンバーカードが発行にお金がかかるがパスポートもお金がかかるがみんな文句は言わない。自動車免許証も取得にお金がかかるが車を運転する必要があるから誰も文句は言わない。マイナンバーだけは文句が入るのは必然性がないからだ。くだらない、権利争いなんて今すぐやめて、国民が安心/便利に使える仕組みを導入すればいい。

また、4年リースの仕組みがまた悪い。最速4年後にしか切り替わらないのは時代の流れにそぐわない。また、調達制度もランクがあるが、ランクAの業者がランクBCDの業者を下請け扱いするのも悪い。いい加減、パートナー企業という感覚で役割が違うと理解してパートナーシップを結んでもっとやる必要がある。これはSIerの中の教育が悪い。

とくにフロントエンド周りが絶望的にtoBはイケてない。これはまともにデザイン論で作っているわけではないから、単純にボタンを並べて終わりだからだ。もちろん、慣れたらその操作方法が良いと思ってしまうので、職員からは新しいUIは不評だと思うが、UXは改善する可能性がある。

その前に、国民のUXが最悪なのでまずはUXデザイナーがプロトタイプを作って、体験を施設ごと変えるべきだと思う。特に、メインフレームが後ろで動いているシステムの現場ではフロントエンドは未だにコンソール端末でCUIで動いている。年金事務所は実際2010年代後半になっても黒い画面に緑の文字だった。NTTデータの領域なのだが、まがりなりにもSOLS(社会保険オンラインシステム)に携わったものとして、20年間も変わっていない世界に絶望すら感じる。

まだ、年金事務所は良い。職員が迅速に処理してくれるし融通もききやすい。やっぱり自治体と法務局だ。とくにここはシステムを連携させないことには迅速化されないし、登記の印紙もなんのために払っているのかよくわからない。

これだけ気軽に起業が出来るのに、住所移転だけで毎回数万、ストックオプションで10万近く払わないといけないのも根拠が提示されていない。根拠のない課税は誰も納得しないだろう。法務局 - 自治体 - 税務署のデータベースは一つにするだけで年間どれだけの金が浮くのだろうか。少なくとも各省庁数百億規模で投資しているから(自治体は1000箇所あるので、数千億)一本化出来るだけで国のIT予算はかるく1兆円近く減る可能性もある。(変わっていなければ毎年2兆円)

RDBの収納カラムが違うから無理と言うかもしれない。名寄せどうするんだよとか色々問題もある。ここは諦めずに方式を考えてやる必要がある。そもそも、そういった運用をちゃんとやれないことが問題なので、まずはモデル自治体を選定して、移行計画にどれ位かかるのかをテストして、問題なければ地域単位で移行してければ、10年以内にはいけるのではないか。

これは内閣官房の仕事だと思うし、各省庁ごとのIT担当はすべて出向してIT庁をつくり、現業の話は個別に確認しつつ、官房業務は一つにまとめる流れが良いだろう。外務省は機密費があるので納得しないだろうが、そこだけはブラックボックス化させても仕方ないので、特にかく給与テーブルの統一化は推し進めていくほうが良いだろう。ここらへんは、某政治家が頑張っているので、時間の問題だと思うが、調達庁やIT庁みたいな省庁横断組織は必要だ。

IT省に格上げしてもいい。IT省の役割は二つ。国家全体のIT戦略を立案し、民間に委ねるものと政府が作るもの、セキュリティ問題や投資すべき案件を決める。もう一つが政府内の各種システムの開発運用だろう。SIerの利権みたいなものをすべて取り払うにはこれが必要だし、既存システムとのカニバリズムは起こるだろうが、SaaSと個別開発を組み合わせてやればいいと思う。

首相官邸のIT関連の勉強会なんていうものは大して役に立っていないと思われるが、それは実際に政府にシステムを供給する側がその政策議論に交わっていないからだと思う。つまり実装レベルになったときに、仕様上漏れてしまうのは意識として現場が全てとなってしまうし、蚊帳の外に置かれるから当事者意識が低いのだろう。そう考えると、有識者会議といって今まで政府の仕事をしたことがない外部有識者がいいこと言うだろうみたいなのは大きな間違いだと思っている。外部有識者は一般論しか言えない。それは中でどんな議論が行われているのか誰も知らないからだ。

また、SIer側もそういう勉強会に参加させる人間の選定が悪い。だいたいエース級をださない。エースは現場で頑張って仕事している人だからで、R&D部隊ので現業の開発に手を出したことのない人間が、それっぽく幅を利かせているから、内部の軋轢とかも大きい。そういう歪みみたいなものがCIO補佐官みたいなバイパス役が存在しなければいけない事になった経緯だと思っている。

僕は、現場しか知らないし、こんなの増田で書けとか言われかねないのだが、ふと自分のやってきたことを中心に思い返すと、国民の利益を第一に考えてほしいな、そろそろということだ。もう1990年代の電子から始り、2000年代の電子政府構築計画、2000年代中盤の事務共通化システムの失敗、2010年代のロボット/IoT化の促進と先進的な動きを取り入れるのは本当に素早いと思うが、実行に時間がかかっているのはIT化=人の仕事を奪うという誤解が政治家に蔓延しているからだと思う。特に老人人口が増えてきて、年金も支払えないとなると、健康になってもらって仕事をしてもらって自分で自立して生きてもらう他無い。そんなときに人口減少時代に〜とかの文脈で話をだしたら反発されてしまう。

だからこそ、人に寄り添うITが必要なのだ。サイバーダインやホンダのアシストパワードスーツのような方がずっといい。日本はアメリカを目指してしまうが、今必要なのは日本が抱える課題をストレートに10年単位で考え、社会に実装する力だ。それをベンチャーに求めるのは少し違う。やるべきことはもっとあるし、ITが解決できる問題は少ない。まずは人の意識改革と教育だと思っている。それは、子供教育ではない。大人の教育だ。そして、それが出来るのは政府と行政しか無いのだ。

国がベンチャーという文脈にすべてを丸投げしてはいけないと思うし、わたしは国と仕事をしてきたからこそ、政府役人が持つ底力をわかっているから、投げ出さず民間と連携しながらも明治期の政治/行政のように一致団結し、この国が抱える病巣を共に解決すべきだと考える。

その上でわたしがやるべき仕事はなんだろうか、という事があるが私にみんなが期待するのは、そういった社会実装部分なんだろうということはわかる。ITにとらわれず、その課題に向き合う事が重要なんだと、ふと神が降りてきたかのように一気に書きたくなったので書いてみた。

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