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期待するのは自分、信頼するのは他人
コルクラボやベンチャー、スタートアップ界隈で毎日生活していると、基本成長意欲しかない特殊な空間が作られています。そのドームの中で息を吸っていると、さも成長することが、常に前を見続けることがあたりまえになってきます。
そして、それが当然のことのようになるので、自分の周りにもついついそれを強要してしまいます。ところが、反応がよくありません。最初は乗ってきてくれるのですが、徐々に反応が薄くなります。何故なのでしょうか?
それはゴールの共有がなされていないのと、それまでの体験の違いになります。また、その時点でのその人が何に興味があるのかにもよりますが、ここでは熱量の話に一旦おいてみます。
熱量としては燃え尽きさせず走らせる必要があるのですが、サディキャプテンいわく「プロジェクトは半年しか持たない」そうなので、基本的には倦怠期を迎えて沈んでいくというわけです。つまり、半年たった時点で振り返って次の目標を明確にしないと、人は死んでいくわけです。
という話ではなく、熱量は正直コントロールできるから良いのですが、根本的に「あー、今日も早く日が暮れないかな〜」と布団から起きてもぞもぞして、ただなんとなく会社に行って、ただなんとなくタバコ吸って、ただなんとなく会議して、ダラダラ仕事して終わるっていう人が本当にいるんですよ。
これがたちが悪い。で、前の前の会社にも、前の会社にも居ました。前の前の会社は同期がまさにこれで、熱量の高いことを居酒屋で言い出すと、「まぁ堅苦しいこと言わず飲めよ」みたいな感じで終わるんです。しかし、彼は良いマネジャーで上手くチームをドライブしていました。
もう一人の同期も「お前の話はめんどくさい」といって、カラオケに行ってWHITE BREATHを熱唱します。その時僕はL'Arc~en~CielのHONEYを歌うのです。HONEYは当然居ないのですが。(今はいます)
まぁ、それはさておき40万人ぐらいいる売上10兆円の超大企業になると、社員は兵隊です。幹部候補生は入ったときから決まっていて、二等兵が這い上がるにはロンギヌスの槍でも手に入れなければ下克上できないぐらいすべてが決まってしまっているため、中々上を見る努力をする人は少ないのです。
むしろ、上を見る努力をするやつはかっこ悪いという風潮になります。結果、その後赤字7800億ほど垂れ流していましたが、そういうことだと思います。
次に、前の会社では基本買収された組と買収した組で立場が違います。また、その軋轢が微妙にある中に中途で来ると、事実を把握するまでは熱量が高いであろう買収した組の熱量で話しかけてしまい、疎まれます。全く理解できませんでした。社長は志高いし、買収した組の人はモチベーションが非常に高いし、新卒も基本は熱量が高い。
しかし、買収された組は虎視眈々と立場が変わるまで裏で手を回すような事を数年掛けて仕掛けていますし、上に上がるために媚びを売ることに熱量を回したりして、顧客のために仕事している人なんてほとんど居なかったように思えます。
という話でもなく、もう一つ、自信がないという人がいます。こういう人は本心で語らないので表面上は熱量があるように若干見えます。最後まで付き合いそうです。ですが、最後の最後にどんでん返しを出してきます。実は、暇だからモラトリアム空間でここだったら自分も生きていってもよいのかもぐらいにしか思いません。
しかし、彼・彼女達には何も罪はありません。ようは、バイト・作業者なのですから、業務の範囲の中で全力で頑張るのが仕事だったのです。ところが、わたしが求めるものは共に熱く走れる人でした。そのギャップを埋めきれないと悲劇が起きます。と言うか、何年も何年もこの問題にぶち当たっていたのに、朱に交われば朱くなると信じていたんですが、無理でした。
どうやってもおらが村から旅立てない人は存在するのです。そういう人にはそこを守ってもらえば良いと思うようにしました。
わたしはとても変な人間です。新卒で前の前の会社に入った際、元々は技術職での採用だったのですが、適性がその会社のレベルに至らず営業(と言っても、クライアントリレーションシップパートナー)に回されました。そのときの配属面接で言い放ったのは「わたしは技術者としてこの会社に来ました。
わたしがやりたいのはコンピュータを使った社会貢献です。しかし営業になれというのでしたら、この会社(事業所)で最も大きい仕事をさせてください」生意気ですよね。でも、結果、一番大きい仕事をさせて頂きました。約1年半ほどでしたが。
しかし、こういう人間は”まれ”だしこの勢い、熱量を伝播させようと強要しては行けないということをこの時理解していませんでした。一人、また一人と去っていきます。熱量を伝播していい相手と悪い相手がいるのです。
政治家のように「わたしに任せたまえ、だから票をください」なら良いのですが、「一緒にやろうよ」は段階を踏みながらやらないと相手を疲弊させてしまいます。
誰しもが熱狂的に成長意欲があるわけではありません。静かに暮らしたいだけの人もいます。そういう人を無理やり連れ出してはいけません。もちろん連れ出さなければいけない時もあります。しかし、ほとんどの場合は自発的に動かない限りは巻き込まないのがセオリーです。ハーメルンの笛吹では不幸しか生まれない、そういうことになります。
これからのわたしはまず、熱量が同じ人を仲間に引き入れ強固な体制を作っていくことが重要だと考えています。そして、それは有限であることも認識する必要があります。ベンチャー、スタートアップにとってステージによって人は変わります。
下手をすれば創業者すら必要なくなることだって往々にしてあります。会社は成長する船です。その時々によって適切な人員の配置が必要になります。その時、能力の問題が出たら速やかにチェンジしていく必要がある、そう理解しました。
そして、それは不幸でもなんでもなく、必然であると思っています。
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