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スタートアップコミュニティはもういい

 最近周りにベンチャーやスタートアップから一旦外れようかなと思っている人が増えている気がする。多分そういうところに属していないからだと思うだけど、ちゃんと商売しようよと、やっぱり思う人が増えたのかなと。
 海外だろうと日本だろうと基本的には売上−費用=利益で、この利益の最大化(ビジネスにおける最大値は違うので絶対値は書かない)が究極の目標なのだけど、そこに理念とかが乗っかていてというのは昔から変わらないはずです。
 ボクも基本的にはずっとそれを仕込まれてきただけなんですが、どうもこれまでは売上と利益にコミットせずに理念だけで生きている人たちと付き合ってきて、そういうもんなのかなと思ったんですが、やっぱり商売の基本は売上と利益を産み出すための仕組み=顧客満足度の最大化(ここでの顧客は社員も含む)なわけで、どうしてもR&D技術系であれば仕方ないとか、まぁあるわけです。ところが、自分もそうでしたが、一回でもそうではない道を選んでしまうとマインドセットがおかしくなり、稼ぐことよりも消費することに重きが置かれてしまいます。それは間違いです。
 商売は何かしらの商品を提供する代わりに対価を得るものです。その基本を抑えずにキレイ事ばかりでは良くないです。投資に対するバリューを語るのは投資家の仕事だし、そういうビジネスモデルなので彼らの文脈はそれでいい。しかし、そのバリュエーションだけを評価するための軸もないのに起業家が語るのは間違いじゃないかなと真剣に思いました。それは自分に対しての戒めでもあります。  
 まずは自分達が生活するぐらいの収益化が先であって、それが出来て次のステージがやってきます。そういう基本が出来てから、ようやく投資なんでしょう。そうでなければリスクマネーを受け入れても消費して終わりですから、自己資金+お借りして頑張るのが筋ですね。  
 こういう基本がわかっていなかった(いや、忘れていた)からおかしな事になったんでしょう。ちなみ、再起することへの支援は日本には殆どありません。つまり、こけたら直すための病院がないのです。むしろ、再起しやすい環境をもっと作ることでしょう。死屍累々が当たり前だと言うのは分かりますが、人間が死ぬのはまかりなりません。結局株を持つのは創業メンバー(それでも揉める)か、真のお金持ちだけか。お金を持っていない人に株をわたしてはいけないのです。特に非上場株の価値を理解していない人間には渡してはいけません。 全てにおいて脇の甘さが目立つ私ですが、こういうのも経験しないとわからないわけで、一個一個乗り越えていくことで人間の強さみたいのが成立するわけです。  話を戻すと、綺麗事で経営されていた世界がだんだん収束してきていて、現実を見せ始めるでしょう。いや、とっくの昔から現実は見えていて、幻覚や幻聴が聞こえていただけなのかもしれません。大体、誰に聞いても経営はきついものですから、アップサイドしか語らない人間は非常に慎重になるべきです。
 僕らは、当たるまではIT零細・中小企業なんですから。