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顧客を満足させず、喜ばせること

 
 ベゾスの言葉を自分に置き換えてみる。
 リスクを取らないアイディアなら、それは別の誰かがやっているというのはほんとそうだと思う。僕の場合、事業リスクは著作権の取扱いなんだけど、きっとそれすらもリスクではないと思っている。
 今は感情という軸で話を進めているけれども、最終的なゴールは当然のごとく「意味の解釈」だ。コンピュータによる、AIによる意味の自動解釈である。これは因果をどうやって導くか、という話であって、きっとバックテストのように膨大なデータから導き出すというアプローチと人の感性のプログラミングという2つのアプローチが取られるだろう。
そして、本題である顧客第一だが、満足させてはいけない、喜ばせなければいけないというのは、常にその一歩先を目指して進まなければいけないという話であり、満足させたらそこで試合終了であるということの証左である。
 さて、StoryAIは結局の所、データのホスティングサービスであり、そのデータの解析を主としたものである。僕は昔からGithubの別の形だと言っている。だが、コンシューマの期待はもっと大きいところにあるから、まずは法人やプロシューマー向けに始めていこうというのが試みだ
 だと思う、という言葉がとても多い業界で、それぞれの矜持によってすべてが成立しているため、全員が同じことを言っていたり、全員がちぐはぐなことを言っていたりするが、共通解はたったひとつなので、プロ向け市場が一番始めやすいと思っている。プロのノウハウがコンシューマーにという流れはすでに現存する教育現場に存在するし、コンシューマーはそれを喜んで受け止めているし、お金を20万も30万も払っていることを考えると、こういう市場のオルタナティブだというのはとてもわかり易いし、始めやすい。
 問題は、これが、実写・ゲーム・アニメでそれぞれ考え方が違うし、文化が違うのでとても良くないということだ。海外は筋が通っているのでとてもシンプルだ。だが、実写のライターとゲーム・アニメのライターの扱いの差がひどいらしく、こういう所は文化移設することだったり、テクノロジーの力で解決していければいいなと思う。
それから、アイディアだけパクるという事も多いらしい。
 それは我々の市場でもよく起こることだから、普通だとは思うが、発注側がアイディアだけ若手から吸い上げて、それを経験のあるライターに書かせることが多い。これは健全ではないので、是正されるべきだ。
 そういうところも、もともとアイディアの適切な管理を考えていたから、StoryAIのホスティング機能で役に立つところだろう。
 元々、前身のサービスでも、fork機能を別ブランチでは作り込んでいて、資金がちゃんとあれば提供できたのだが、その時は断念してしまった。何でも短期間で盛り込んではいけないとその時は痛感した。
やはり、顧客にとって必要となる機能は何かを真剣に考え抜いてからでないと駄目で、シンプルに実装することがとても重要なのである。
 顧客の成長とともにサービスも成長する、そういうあり方になりたいと思っている。課題がとても見えづらいかもしれないが、アイディアに価値はないと思っている人も多いかもしれないが、簡単に持っていかれ、著作者人格権も行使できず、泣き寝入りするような状態は健全ではない。
 世界と戦えないのはこういった所に問題があるのではないだろうか?
 プロに寄せすぎても、コンシューマに寄せすぎても良いものは出来ない。そのバランスをどこで取るのか?それをしっかり考えるべきである。
 とにかく、誰にも見向きもされていないということは成功するっていうことです。