Blog

電子書籍化の意味

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

1月5日となり、お正月モードも吹っ飛びそうな感じですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、前の記事で電子書籍とリアル書籍について、書きましたがもう少し電子書籍のあり方について考えてみたいと思います。

前回の話でフリクションポイントはどこだろうか?と言う話をしてみましたが、もう一つ抜けていました。それは絶版本の復活の容易さです。原盤が電子データで残っていたり、紙しか残っていなかったとしてもそこから電子データを起こすのはそこまで面倒な作業ではなく、表紙が残っていなかった場合は新たに起こしてしまえば良い訳で、問題なのは無くなってしまった作者や既に出版社がつぶれてしまって復刊する事が難しい作品だったり、大手出版社でも昔の企画で出したけれども今は売れていないので出していないという作品も沢山あり、そういったものは古本屋で見つけるか、さらには古書としてさまようか、図書館で粘り強く探すか(国立国会図書館に行けばありますが)とにかく、書籍以上のコスト(金銭的、時間的に)を支払う必要が出てきます。

Amazonマーケットプレイスでも品質によって値段が変わったり、絶版本すぎて古書扱いになり数万もの値段がついてしまっているものもあります。私も長年探し求めていた小学校の時に読んでいたSF作品がまさかの2万円と調べてビックリしました。

これらは神の見えざる手によって需要と供給という観点から導きだされた答えですが、ここで供給を無限とした場合にどうなるのか考えてみると、供給が一定化するため、価格を上げる必要性がありません。また、配信コストについても実はユーザが支払うため、パテント側は独占供給状態となり価格をつり上げる事も可能ですが、元々の販売価格(古書の価格ではなく)と比較される訳ですから、そんなに高くも出来ずましてや流通コストは配信コストに置き換えている訳ですから、リアル書籍と比較して2割程度落とさないと”ん?”と思われてしまう。そのため小説や文庫、漫画等は今の段階では金額的に割にあわないと思います。このため、敵が誰かというと、自分自身、となるという事です。

これは面白い、鏡の中の自分が本当の自分の敵で且つ、浸食してくるんですよ現実に。なんですか、このドッペルゲンガー的な流れは。

ということで、実は文庫本ビジネスが終わったんじゃないかなと私は思っています。

少なくともハードカバーの値段で売らないと元が取れない。そんな気がします。単純計算で2000円で5000冊売れた場合1000万円の売上になり、配信コストやAmazon税や源泉徴収その他を含めても550万〜600万円が手元に来ます。個人で出版した方が美味しいんじゃないですかね?もちろん、マーケティングコストは掛けないといけないので、例えば年間2冊出すイメージで作り込めば目標5000冊〜1万冊を電子書籍で売ると考えると、案外いけるんではないでしょうか?

無料だからダウンロードされたんだとか、100円だからというのは遺失利益が多いのではないかと思うのです。勝間和代さんが500円で実験的にやられていましたし、津田大介さんが300円で配信されていますが、本当に書籍の値段がそんな価値で良いのでしょうか?電子だから安いというのはやはり何か間違っている気がします。もちろん、デビューしようとしてマーケティング的にフリーミアムなやり方を取る場合はありますが、0円は0円の価値と捉えられ始めている現在ですし、オプションビジネスが成立するものでもないので、きっちり中身を作り込んで700円ぐらいで文庫本ならば売るのが良いのかなと思っています。

私は前回も書きましたが、電子書籍からのリアル書籍の流れが一番しっくり来ると思っていて、まずは電子書籍で売れたのを確認してからリアル書籍で出すというのが最も確率が高く失敗しないやり方になるのではないでしょうか。

その為の教育コストというものが発生してきますが、そこについてはまた別の機会に書きたいと思います。

ところで、なんで、いきなりこんな事をネタに書いているのか?というと、私が中学生の頃読んでいた、角川スニーカー文庫の機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイがkindleで発売されていたからでした。

もう中古でしか手に入らない作品かと思っていたので非常に嬉しかったです。(何度かAmazonにkindle化要望を出していたので伝わって嬉しいです)

このように絶版されつつ、中身が評価されているような作品に再会出来るだけでも幸せなものですから是非、各社ともチャレンジしてもらいたいと思います。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る