自分たちのやっていることは何なのか

年の瀬に、すこしだけ、書いてみようと思います。私達が、何をやっているのかよくわからないというご意見を頂きます。いろんなことをやりたい、スコープが定まらない等といろいろな意見がありますが、私の中では固まっています。

そもそも、わかりやすい事業など簡単にコピーされて終わってしまうわけです。だからといってわかりづらくって良いわけでもありません。そこはバランスです。

では、結局何をやりたいのかというと、非常に日本的に言えば、「文系2.0」です。型にはめて評価しようとしてきた失われた20年、いや、バブル崩壊後の日本は何かにつけて類型化しようとしてきました。

そのために、誰しもが可能性の獣であるにも関わらず、可能性を潰されていたと言ってもおかしくはありません。ですので、その中の一つである、文系という枠を一旦取っ払ってあげましょうというのが、全く見えないですがやっていることです。

表面的には全く見えません。しかし、フレームワークを通して世界を見てみれば、可能性が格段に引き上げられる、そう私は気が付きました。これはWordpressが出たことで高機能で美しいウェブサイトを誰でも作り上げることが出来たように、Ruby on Railsのおかげで子どもたちのプログラミングの学習速度が上がったように、フレームワークやテンプレートと言ったものは基本の型であり、悪ではありません。これで表現が失われるわけでもなく、むしろ表現の幅を底上げすることだってできるでしょう。

PhotoShopの様な功罪はあるにしても、その御蔭で表現というものが次のステージに引き上げられたことも事実であり、また、絵の才能はツールの素質を最大限に活かすことでも出来るし、そもそもの絵画能力が無いと人を感動させる事はできないし、そのために描写する対象物への知識、すなわちリベラルアーツが必要だしと、これまで蔑ろにされてきた部分が露見してきたと思います。

もちろん、単純に儲ける儲けないという短期的なお金のやり取りであれば、そうでないのかもしれませんが、長期的な観点で見た時に、それこそ銀河英雄伝説ではないですが後世の歴史家から見た時に、どちらが社会的価値を残せるのか、というと私はより総合的な知見の積み重ねから生み出される、クリエイティブではないかと思っています。

話を戻すと、工学的な知見をいわゆる文系が取り入れることで、その可能性は格段に上がりますし、同様に理系も文系的な知識の練り込み方を取りいれれば可能性が格段に底上げされます。

ここ数ヶ月、科学者や研究者と会話してきましたが、やはり研究界隈には限界が見えてきているとのことでした。そして、このようにCrossingさせるような動きは徐々に出てきています。ですが、圧倒的に足りない。

海外の超一流大学には理系も文系もありません。しかし、日本の大学は文系理系を未だに分けます。(慶応SFCはそうではないと思いますが)ここに問題点を感じています。それを言い訳にチャレンジしない人も多い。別にプログラミングをやれというわけではありません。もっと工学的な事に興味を持ってもよいのではないかということです。

我々は先日のプレスリリースでも書かせていただきましたとおり、物語解析エンジンを独自に開発していますが、その主導をしているのは東大大学院の文系の人間です。アルゴリズムは彼が基本設計を行いました。開発はシニアプログラマが組み、裏にはIBMコグニティブコンピューティングとGoogleNaturalLang APIにより構成されており、そこを繋いでいるのはAWS Lambdaです。

出来ないのではなく、複数の人間同士がコラボレーションして一つのProjectを成し遂げる、それこそが我々のミッションであり、今は絵本や紙芝居を提供するサービスですが、私の中ではその先にはもっと壮大な夢があります。

I have a Dream.

そのためにはもっともっと皆さんに知ってもらい、使ってもらい、意見を貰う必要があります。そして、私と一緒に共犯者になっていただく方ももっともっと増やさなければなりません。

私たちは一つのチームです。お客様もメンバーも、全てはチームです。儲ける儲けないの先立つ所は、社会変革です。他の人は外から変えるかもしれませんが、私は意識を変えます。そういうスタートアップがあってもよいではないですか。

一人でも多くの救われない人を救うために、明日からも戦っていきます。

それでは良い、お年を。

クロスリバ株式会社
代表取締役 川合雅寛